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欠損放置

皆さんこんにちはicon_biggrin.gif

残暑も厳しく、過ごしやすい秋が待ち遠しいですね1 (59).gif

さて、今回は歯が抜けたままになっていると・・・というお話です。

 

むし歯や歯周病、事故などの損傷で、1~数本程度の歯を失ってしまった場合、

それ以上歯を失ってしまわないよう、注意が必要になります。1~数本失って

しまった場合、ブリッジや義歯などで、失った部分を補うようになりますが、

その、欠損部を補うために入れたはずのブリッジや義歯によって、更に歯を

失ってしまうリスクが高まることになります。

ブリッジの支台となる歯や、義歯のバネを掛ける歯には、過度の負担がかかる

ためです。そうならないためにも、ブリッジや義歯を入れた場合には、それまで

以上の予防とケアが必要となります。

また、そういうリスクを避けるためにも、インプラント治療は有効になりますので

1つの選択肢として、考えてみるのも良いと思います。

 

歯の欠損を放置したままにしていると、様々なリスクが生じてきます。

隣在歯の傾斜(隣の歯が失った歯の方向へ倒れ込んでくること)、対合歯の

挺出(咬み合わせる歯を失ったことにより、失った歯の方向へ歯が出てくること)が

起き、さらにこれにより、咬み合わせも変化してしまい、顎関節にも悪影響を及ぼします。

また、前述のように、1本の歯を失うことにより、多数の歯を失うリスクも高まります。

咀嚼能力の低下により、脳の認知領域の変化が起こり、認知症の発症を引き起こすことが

あります。

ADLの低下を招き、免疫能力低下、嚥下機能低下により、肺炎に掛かりやすくなります。

1本歯を失うごとに転倒のリスクが高まっていき、65歳以上で、残りの歯が19本以下の

方は、転倒のリスクが2.5倍になります。高齢の方の場合には、転倒により大腿部骨折

などしてしまうと、それがきっかけとなり、寝たきりになってしまうことがあるので、

特に気を付けなければいけません。

20本の歯が残っている人は、食事を「おいしい」と感じられるそうです。逆に、11本

程度しか残っていない人は、食事を「おいしくない」と感じるそうです。

 

欠損歯を放置している場合、「1本2本無くても、大して困らないから」などと放置せず、

何らかの方法で、バランスよく咬めるようにすることが大事になります。

不幸にも、1本の歯を失ってしまったとき、それにより、これから起こりうるリスクを

考え、次々と歯を失ってしまうことに繋がらないように、最善の方法を考えていきましょう。

2020年09月05日 14:54|コメント(0)トラックバック
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