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歯には原因がない歯痛

当医院にも多くの患者様がいらっしゃいますが、歯科医院を受診する動機の中で多いのが「痛み」です。

お口の中や周囲に起こる「痛み」激しい痛みは一刻も早く取り除いてもらいたいでしょうし、

たとえ軽い痛みであっても、何となく不安になってくるものです。

これらの痛みの多くは、歯が原因となる歯痛であり、「歯原性歯痛」または、「侵害受容性歯痛」とよばれます。

歯原性歯痛は、歯の中の神経(歯髄)や歯の周りの歯を支える組織(歯周組織)が原因となる痛みであり

治療によって治まる痛みです。

しかし同じような痛みで、歯を治療しても良くならない痛みもあります。

それが、「非歯原性歯痛」歯以外に原因ある歯の痛みです。

「非歯原性歯痛」の分類

●筋・筋膜性歯痛

主に肩や首の筋肉や咀嚼筋の慢性的な疲労が原因で起こる、筋肉痛が原因の歯の痛みです。

歯自体が直接の原因ではないため、どの歯が痛いのかがわからずうずくような痛みが長く続き、

頭痛や肩こりを伴うことも多い。

●三叉神経痛による歯痛 

三叉神経の神経分布に沿って数秒から数十秒電気が走ったような痛み

(発作性電撃痛)が生じるます。触れると痛みが生じる部分があり、

洗顔や会話、食事、歯磨きなどで痛みが誘発されます。

●帯状疱疹後神経痛

帯状疱疹の水疱など症状が出る前に歯痛がでる場合もあるので

歯痛のほかに顔や皮膚や口の粘膜に触れると痛い場合は注意。

●群発性頭痛(片頭痛)による歯痛

季節の変わり目年1~2回、1~2ヶ月の間毎日、きまって片方の眼の奥が

激痛におそわれるなど、歯痛に似た痛み。

●副鼻腔炎(上顎洞炎)による歯痛

上顎洞とは副鼻腔のひとつで、左右の上のあご、主に奥歯の上にある骨の中の空洞です。

この上顎洞の疾患で歯痛を生じることがあり、これを上顎洞性歯痛と言います。

副鼻腔は風邪などにより炎症を起こすことがあり、鼻からの影響で起きている

上顎洞の治療は耳鼻咽喉科になります。

●精神疾患による歯痛

精神疾患のなかの身体表現性障害の場合疼痛性疾患で歯痛が生じます。

また、統合失調症、うつ病において身体症状として歯痛が出現することもあります。

●心臓性歯痛

狭心症や心筋梗塞、動脈解離、心膜炎などの疾患に関連した歯痛

●特発性歯痛(非定型歯痛)

明らかに原疾患がはっきりしない歯痛。原因不明の痛み歯原性歯痛ではなく、

さらに非歯原性歯痛のどの分類にも明確に当てはまらない歯痛

 

このように歯痛と言っても、原因によりまったく治療が異なります。

かかりつけ歯科医院を持つことで、全身疾患にも気を配りながら、

お口の中の定期的クリーニングを行う事をお勧めいたします。

 

 

 

2018年11月27日 15:31|コメント(0)トラックバック
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